「負けず嫌いな子」のお話。
スポーツ
2025.04.25
アカデミーには小学生を対象とした「スポーツ総合クラス」があります。
このクラスでは、成長期の身体の変化に合わせた「体作り」と精神面・技能面を伸ばしていく「スポーツゲーム」の2つを軸に、将来に向けて総合的な成長を目指していくクラスとなっています。
昨年度にこのクラスを開講し、3名の1年生とともにスタートしました。今年度は新たに新1年生3名を加えて、6名でのレッスンが行われています。少人数指導制となっていますので、「少ないな」と感じるかもしれませんが、今年度はこれで定員です。その分、一人ひとりの成長をじっくり見守って、個性を伸ばす事に力を入れています。
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先日のレッスン、準備運動の後に行ったアニマルウォークという身体を動物のように動かす練習で、ある子が泣いていました。
『どうしたの?』
「キツい(体が上手くうごかない)、上手くできないのがいやだ」
『じゃあ、もうやめる?』
「いや、最後までやる」
その後、最後に行ったドッジボールが終わったあとにもその子は泣いていました。
『どうしたの?』
「〇〇くんばっかり勝ってずるい!負けたくない!」
『でも、○○くんはズルいことをして勝ったの?』
「ううん(首を横に振っている)」
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「負けず嫌い」なことは、人が成長するためにとても大切な気持ちだと思います。
子どもたちが成長する過程で「良い負けず嫌い」と「良くない負けず嫌い」がそれぞれ見え隠れする時期があります。良い負けず嫌いは、負けてしまったり上手くいかなかったりしたことを受け入れて、次の成長に繋げようとしますが、良くない負けず嫌いは、言い訳をしたり、上手くいかなかった理由を相手のせいにしたりすることが増えてしまいます。
子どもたちには「良い負けず嫌い」に成長してもらいたいと願っていますが、相手に対してばかり悔しい気持ちをぶつけてしまうことが増えると、良くない方向に成長してしまうこともありそうだなと感じています。
幼児期や低学年時期は、自分に対しても、相手に対してもバランス良く「負けず嫌い」が備わっているといいな、と思っています。
泣いてしまっていたあの子の負けず嫌いは、今どっちに向いているかな?
他の子も表面に見えていないだけで「本音はどっちだろう?」といったことを考えながら近くで見守るようにしています。
まずは、たくさん自分に対しての「負けず嫌い」が育つようにサポートしていこう。
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スポーツは競技力に長けている人や本気でプロ選手を目指す人だけのものではありません。スポーツや運動には『人を育てる』要素がたくさんありますよ、といったことも忘れないでほしいです。